EXPLAZA Tech Blog

株式会社エクスプラザのテックブログです

GASを使用してHTMLメールを一斉送信するコード生成に特化した「営業アシスタントGPT」を作ってみた

目次

これはなに

ChatGPTの機能の一つであるGPTで、「営業アシスタントGPTs(以下「GASmail」)」を作ってみた様子をまとめたものです。

「GASmail」の機能:
・CVRの高いHTMLメールの作成
スプレッドシートのデータをもとにGASで一斉送信を自動化
を実行するためのコードを、質問に回答するだけで生成します。

できること

「GASmail」からの質問に回答をしていくことで、
・HTMLメールの作成
・画像を組み込んだHTMLメールの作成
スプレッドシートのデータを参考にして宛名を「To」で指定してメールを送る
・メールを一斉送信するためのコード(GAS)を自動生成

できないこと

このGPTから直接メールを送ったりはできないです。

GPTsとは

GPTsとは「特定の用途に合わせてカスタマイズされたChatGPT」のことです。

あらかじめ役割を与えたり、特定の指示を出したり、特定のドキュメントやwebリンクを読み込ませて独自にカスタムしたチャットボットを作成し、共有ができます。

ただ法人としての利用を検討される場合はセキュリティについては、十分注意をする必要があります。
OpenAI の公式文章には下記のような記載があります。

We built GPTs with privacy and safety in mind

As always, you are in control of your data with ChatGPT. Your chats with GPTs are not shared with builders. If a GPT uses third party APIs, you choose whether data can be sent to that API. When builders customize their own GPT with actions or knowledge, the builder can choose if user chats with that GPT can be used to improve and train our models. These choices build upon the existing privacy controls users have, including the option to opt your entire account out of model training.

-Introducing GPTs

要点:

  • GPTとのチャットはビルダー(製作者)には共有されない
  • GPTがサードパーティAPIを使用する場合は、データをそのAPIに送信できるかどうかを選択する
  • ビルダー(製作者)はGPTとのユーザーのチャットを、モデルの改善やトレーニングに使用できるかどうかを選択できる(ユーザーはアカウント全体をオプトアウトする設定にしておくことで回避可能)

このように、社内の重要な情報をGPTsに入れてしまうことがないよう、注意をする必要があります。

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  • セキュアな環境でのChatGPT環境の利用
  • 社内ドキュメントを読み込ませたチャットボット

に興味がある方は、ぜひ弊社プロダクトをご利用ください!

corp.explaza.jp

GPTsの作り方

① GPT Builderの立ち上げ

左側のタブから「探索する」→「Create a GPT」を選択

するとこのように左側に「Create」ページ、右側に「Preview」ページが表示されます。

② Create:作りたいものについてプロンプトを送る

「Create」ページで作りたいもののプロンプトを入力していきます。
今回は、質問をするだけで意図したHTMLメールとGASのコードを生成するようにしたいので、質問ステップを設けました。
GASでのメール送信やHTMLへのインライン画像の挿入については、ネットにある記事をいくつかピックアップして参照するように伝えます。

すると写真のように、「GPTを更新中...」という表記が出ます。
プロンプトはいつでも追加が可能で、アップデートがあると写真のような表記になります。

アップデートが完了すると、GPTの名前を提案してきます。今回はGASmailにしてくれとこちらから依頼をします。
その後、GASmailという名前で、アイコンのデザインもDALL-E 3で自動生成してくれます。
概ね良さそうなのでこのままでいきたいと思います。

Preview:プレビューで挙動を確認しながら適宜修正

挙動を確認していきます。
開始時のキーワードとして「スタート」を「Configure」で指定します。

ちょっと意図した挙動と異なりますが、一旦このままチャットを進めます。
(プロンプトのアップデートは左側の「Create」で随時可能です)

その後も質問に答えていき、HTMLとGASのコードを生成してくれました。

これだとスプレッドシートでの会社名、氏名、メールアドレスの列や開始行が誤った情報となっているので、挙動を修正するためのプロンプトをよしなに追加していきます。

④ Configure:カスタムしたGPTの説明を加える

修正が終わったら、
「Configure」の説明を記載し、公開先を設定すればGPTは完成です!

修正後、完成したGASmailとチャットを繰り返して、最終的に出来上がったコードがこちら。
特にコードについては触れておらず、あくまで自然言語で何をやりたいか伝えただけです。

HTMLメール
メール送信のGAS

HTMLメールでの画像埋め込みの知見がなくても、それっぽいものが作成できました。

メールの一斉送信も問題なく、きちんと文章の冒頭に
株式会社{◯◯}
{◯◯}様
というカスタマイズされた文章を挿入し、宛名でTo配信ができていました。

このようにGASの知見を持っていなくても、短時間でコードを生成することができるGPTが出来上がりました。

最後に

今回、複雑なシナリオに沿って回答を生成するのは、まだ難しそうでした。GPTとチャットのラリーを繰り返していく中で、使う側が情報を与えたり修正をする必要があります。
何も知見がない人でも、質問に答えるだけでコードが生成できるように修正を加えていこうと思います。

GPTはより特定のタスクやシチュエーションに応じた、チャットボットです。どんなデータを読み込ませるかによって、様々な活用ができます。
他にも面白いGPTを作成できたら、随時公開していきます。

生成AIを活用した事業展開や、チャットボットの活用に興味のある方は、
ぜひ下記までご連絡ください!

sales@explaza.jp